一条工務店で家を建てる前に、知っておきたいデメリットをご紹介します。一条工務店は性能重視の家づくりをしていますが、その分デザインや間取りの自由度が低いといった欠点があります。また、一条工務店独自の設備や仕様には、メンテナンスや修理の面で不利な点もあります。一条工務店のデメリットを知っておくことで、後悔しない家づくりができるでしょう。
デザイン性に個性が出しにくい
一条工務店の家は、外観や内装のデザインにあまり個性が出しにくいというデメリットがあります。一条工務店では、耐震性や気密性・断熱性に重点をおいていることからそれらの性能を高めるために、窓や外壁などの選択肢が限られています。また、内装についても、一条工務店のオリジナルの設備や素材を使うことが多く、他社のものを導入するのは交渉が必要で難しいです。
他のハウスメーカーや工務店と比較して自由度の高い設計は難しいと思います。
間取りの自由度が低い
こちらも同様ですが、性能を求めるために間取りの自由度が低いというデメリットがあります。一条工務店では、2×6工法という独自の工法を採用していますが、そのために、間取りに関する細かいルールがあります。
例えば、部屋の大きさや窓の数、1階と2階の面積のバランスなどが細かく決められておりそのルールの中で設計していく必要があります。また、一条工務店では、設計士との打ち合わせは契約後にしかできません。そのため、契約前に間取りのイメージを固めるのは難しく、契約後に変更したり、解約をするためには追加費用がかかります。
他のハウスメーカーと設計の流れが異なることは契約前に考慮しておいた方が良いと思います。
設備や仕様に不便な部分がある
一条工務店の家は、標準仕様だけでは不便な部分があります。一条工務店では、自社で開発・生産したオリジナル設備や素材を使っていますが、選べる設備が限られるため、他のメーカー製品など入れる場合は個別に交渉する必要があり手間が増えます。
オリジナルのものが多いことから他社のものと互換性がないものが多く、交換や修理に時間や費用がかかることもあります。
実際に我が家では大型の食洗器を導入を検討していましたが、Panasonic製の一部製品しか選択肢はなく、交渉して導入するのも手配が大変との方のブログをみて手間に見合わないと考え、一条のオプション品から選択しました。
施工品質にはばらつきがある
一条工務店の家は、自社で開発・生産した部材を使って、自社の工場で工事の80%を終わらせるという独自の工法を採用しています。これにより、現場での施工ミスが起こりにくいというメリットがありますが、それでも工場での不良や施工品質にばらつきは避けられません。
実際にブログやyoutubeでも施工不良が複数報告されています。ただしこれは他のハウスメーカーでも起こりうることなので、特段一条工務店で不良が多いということではないとは思います。
一条工務店では、引渡し後に不具合が見つかった場合には、無償で修理するという保証がありますが、工事に対応する時間や手間がかかりますし完全に補修できるとも限りません。不安なことは営業担当にしっかり話しておいたり、定期的に建築現場を訪問することでも避けられることは多いと思います。
坪単価が高い、割引がない
一条工務店では、坪単価は他のハウスメーカーと比べて高い部類に入ります。床暖房など標準仕様が充実していますが、さらにオプションを追加すると総建築費は一般的な住宅より高くなります。特に近年性能も上がってきておりますが、それに伴い価格も上昇しているように感じます。
また、一条工務店では価格交渉や値引き交渉は受け付けていません。価格交渉や値引き交渉をしないことで、品質や性能、公平性、モチベーションを保つという方針をとっています。
価格交渉をしなくても良いというのは交渉が苦手な人にとってはメリットともなりますが、坪単価が高めであるため他社と比較しながら検討するのが良いと思います。
割引については、法人割引がありますが、自身の所属している法人が該当していなければ受けられませんのですべての人が利用できるわけではありませんが、通常の値引きのない一条工務店での割引は大きいので確認してみるのがよいでしょう。
すべての人が利用できる制度は、一条オーナーからの紹介制度で、数十万程度のオプションを追加でき、ほとんど必要となる設備も含まれることから、結果的には値引きとなります。
ただし紹介制度は、一条工務店の展示場へ行ってからは利用できないので、必ず展示場や資料請求をする前に受けておくようにしましょう。
キャンペーンによる割引はありますが、常時何かしら行っておりますので、使えたらラッキー位に考えて、キャンペーンを使うためにあまり考えずに契約してしまうのは避けた方が良いでしょう。
将来のメンテナンス
一条工務店は基本的には、外壁塗装などメンテナンスが少なくて済むような設計となっています。しかしながら、数十年後にメンテナンスが必要となった場合においても一条工務店を通す必要がある可能性があることはデメリットかと思います。
一条工務店はオリジナルの設備が多く、高耐震性、高断熱の設計であることから、地元の工務店などでの特別なメンテナンスはできない可能性があります。特に増築等になると一条工務店へ依頼する必要があると思います。
一条工務店の価格設定は基本的には全国共通のため自分にだけ高額な請求をされることはないとは思いますが、相見積もりができないことは提示価格を飲むか諦めるしかできなくなるのでそこはデメリットかと考えられます。
まとめ
一条工務店は高い住宅性能とコストパフォーマンスの高いハウスメーカーでおすすめできますが、デメリットもあります。
外装・内装のデザインや間取りの自由度が低いことや、設備の仕様や選定に不自由な点があること、選択によっては坪単価・総建築費が高くなることなどを知っておくことが大切です。
一条工務店のデメリットを理解した上で、自分の家づくりの目的や優先順位に合わせて、ハウスメーカーを選ぶと良いでしょう。
個人的には、資金があり、耐震性、高気密、超高断熱を最も重視しているなら一条工務店で、それ以外であればその他のハウスメーカー、工務店でも良いと思います。
坪単価は高いハウスメーカーですが、オリジナルの設備で高性能な設備のコストを抑えていることから、性能の対するコストパフォーマンスは高いです。同じ性能を他の工務店で再現しようとすると一条工務店より高額になってしまうことからどこまでの性能を求めるかによって判断することになると思います。
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