はじめに
太陽光発電を設置している家では、エコキュートを昼間に稼働させてお湯を沸かしたほうが電気代が安くなる場合があります。しかし、エコキュートは深夜電力を使って沸かすことを想定されてきたので、ソーラー発電の電気で沸かすための設定がありませんでした。この記事では、一世代前のエコキュートの設定を変更する方法を紹介します。
ソーラー発電とエコキュートの関係
ソーラー発電は、太陽の光を電気に変換するシステムです。太陽光が多い昼間に発電量が最大になります。発電した電気は、自家消費するか、電力会社に売電するか、蓄電池に貯めるかのいずれかになります。
エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かすシステムです。エコキュートは、電気を使って熱を集めるので、電気代が高くなります。通常、深夜電力という安い電気料金の時間帯に沸かすことで、電気代を節約できます。
ソーラー発電とエコキュートを組み合わせると、以下のようなメリットがあります。
– 昼間にソーラー発電で発電した電気をエコキュートで使うことで、価格の上がっている電気を購入する必要がなくなります。
– 従量電灯プランと合わせることで、時間を気にせず電気を使用できるようにもなります。
エコキュートの設定を変更する方法
エコキュートは深夜電力を使って沸かすことを想定されてきたので、ソーラー発電の電気で沸かすための設定がありませんでした。最新のものでは一部対応してきましたが、一世代前のものでは対応していないものがほとんどです。
ではどうすればソーラー発電の電力で沸かすようにできるのか具体的な方法を紹介していきます。
時計を12時間ずらす
通常昼間の時間を指定して沸かすことができないので、昼夜を逆転するために、時計を12時間ずらす必要があります。(12時間でなくても良いですが、時間がわかりにくくなるので12時間をおすすめします!)
時計を12時間ずらすと、深夜電力の時間帯が昼間になります。例えば、深夜電力が23時から翌朝7時までの場合、時計を12時間ずらすと11時から翌日19時までになります。このようにすると、昼間にソーラー発電で発電した電気を深夜電力としてエコキュートで使うことができます。
時計を12時間ずらす方法は、エコキュートのリモコンで行います。リモコンには、日時設定ボタンがあります。このボタンを3秒間長押しすると、時刻を変更することができます。時刻を12時間ずらして、決定ボタンを長押しします。
電力契約モードをマニュアルにする
給湯器リモコンには各電力プランの設定が内蔵されていると思いますが、ソーラー発電量が多い時間帯で沸かしたいので、マニュアルでの設定に変更します。マニュアルでの設定では、自分で沸かす時間帯や動作を指定することができます。
電力契約モードをマニュアルにする方法は、エコキュートのリモコンで行います。リモコンには、選択上キーと温度上キーがあります。これらのキーを使って、電力契約モードをマニュアルにします。
– 選択上キーを数回押して、8.電力契約モードにする
– 温度上キーで、マニュアルを選択する
– 決定ボタンを押す
沸かす時間帯や動作を指定する
ここの設定は少し複雑になりますが、太陽光の多い正午前後で沸かすように設定します。わが家では、午前11時から湧きあげはじめ夕方5時までには終わるに設定しています。
実際の設定手順
三菱エコキュートの場合のでの設定手順を示します。
1. 給湯器リモコンの日時設定3秒押しボタンを長押しし、時刻を12時間ずらします。
2. 決定ボタンを長押し(設定モードにする)
3. 選択上キーを数回押して 8.電力契約モードにする
4. 温度上キーで、マニュアルを選択し決定を押す
決定ボタンと選択ボタンで順番に以下の項目を設定していきます。
– 夜間開始:23時(12時間ずらしているので11時のこと)
– 夜間終了:5時(実際は17時)
– 夜間能力:通常
– 夜間動作:L(指定した時間から沸きあげ開始パターン)
– ピーク停止:指定した時間は沸かさないようにできますが、どうしても沸かしたくない時間がなければ、特に指定する必要はないと思います
以上で設定が完了です。これで昼間の11時から沸かし始め遅くとも17時までには終了するパターンとなります。
うまくいかない場合は、三菱電機のHPに動画がありますので、参考にしてみてください。
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/ecocute/function/energy-liberalisation.html
まとめ
売電価格の低下、電気料金の値上がり、ソーラー発電と蓄電池の普及で、深夜電力で沸かすのが最適ではなくなっています。設定をみなおすだけで電気料金を安くすることができるので、ぜひ検討してみてください。
コメント